コラム アーモンドアイ配合に見る牧場の意図 と 名牝クロスの重要性
文体を砕いて書きますね~
アーモンドアイの出資にあたり、血統面から牧場の意図が垣間見えた旨の記述をしましたが、今回はその辺りを考察してみようかと思います。
まずは、先週京都の新馬戦を快勝したGIサラブレッド(生産ノーザンファーム)のヴァルディゼールの配合はアーモンドアイの配合のコンセプトが同じです。
ヴァルちゃんの4代母はsex appeal 、アーモンドの3代母と同一です。
それにキングカメハメハの直仔であるカナロアを掛ければ northern dancer×sex appeal であるトライマイベストと
Nijinsky(その父northern dancer)×sex appeal のRussian ballet(3代母)との3/4同血クロスが5*3で発生します(アーモンドは5*2)。
牧場側の配合意思は、世界的な名牝系の出身で自身も2頭の大種牡馬を産んだsex appeal をクロスさせて、出身牝系の資質を強化する「戻し交配」にあったのではないかと推測されます。
ヴァルちゃんの配合時期はアーモンドアイのデビュー前ですから、ノーザンファームによって計画的に準備された交配だったのではないでしょうか?
過去、フサイチパンドラにキングカメハメハを3回つけて(4*2)下にルーラーシップを付け、5回もキンカメ系に配合していることも牧場が長期間このクロスに注目してきた証左かと思います。
このように、名牝のクロスを発生させ高い資質の固定を狙うのは有効な手段です。ちなみに、ロードカナロアの母レディブラッサムも同様の仕掛けがあります。
名種牡馬であり伝説の競走馬であるsecretariatと全きょうだいの牝馬syian seaの全きょうだいクロスが3*4で発生しております。secretariatの母something royalは前出のきょうだい以外にも名種牡馬であるsir gaylordも産んでおり、複数の種牡馬を輩出した偉大な名牝です。
ちなみに、ヴァルちゃん1歳時の写真はアーモンドアイによく似ています特に筋肉の質感が。流石同じ一族だと感心しました。これで2000万円の募集総額は本当にリーズナブルでしたね~。
うらやましい!
11月15日追記。
尊敬する望田さんの13日付のブログでも
同じ視点の記事が載っていました。
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/57afba443ba3027b709966a56f110724